取組みの経緯

h26-gatsun1-1平成25年10月、大阪市住吉区我孫子町商店会が商学部教授加藤とともに、中小企業庁の「地域商店街活性化事業(助成)」に対して、「大学と連携した、空き店舗活用、まちづくり大作戦」を申請、採択されたことにより、専門ゼミ応募者の二回生(17人)が地域へ入った。集客イベントの企画・運営を補助するとともに、①イベントで集客した来街者の周辺店舗回遊を促進する「あびこい♥」マップの作成、②商店主のこだわりを伝える「キャッチコピー入りポスター」(右写真)の作成、③地域の人達が自分のまちに対して愛着をもつきっかけづくりとしてタウン情報誌(創刊号)の発行を行った。こうしたまちづくりの意思を受け継ぎながら、平成26年度から開始されたCOCのプログラムの一環として行ったのが、以下の取組みである。

※平成25年度の取り組みについて詳細はコチラ

取組みの概要

h26-gatsun1当初は、タウン情報の2、3号の発行がミッションとされた。ただし、昨年は商店会の活性化が目的であったが、今回は対象をより広く捉え、暮らしやすいまちを実現することを目的とした。3つのグループに別れそもそも暮らしやすいまちとは何か、ターゲットとする年代によって異なることが理解できるようになった。とはいえ、議論は抽象的であったため、我孫子町の実態を知ることが先決と、我孫子町2・3丁目町会長の本田さん、町会の婦人部、住吉区の行政担当者などのお話を聞くことになった。そうした中で「我孫子町には若い人が住んでいる。でも町会の行事には参加してくれないし、どんな生活をしているかもわからない。一方で、町会の役員の高齢化が著しく、町会の活動もままならない。もっと若い人がまちに関わりを持ってくれたら・・・」という本田さんの言葉に、地域活性化のヒントを得ることになった。

折しも「人口消滅都市」という問題がクローズアップされたこともあり、少子化・高齢化による人口減少社会への「備え」が喫緊の課題と意識されるようになっていた。高齢化に伴う介護サービスの必要性や財政的負担の重要性は言うまでもないが、今後まちづくりを担うべき若者がいないことも深刻であり、同じように重要な課題であることは間違いない。若い人たちが自分たちの暮らすまちに「無関心」なことが問題だとすれば、若者がまちへ関心を持ち、愛着を感じてもらう仕掛けづくりが必要になる。デートコースの提案など、やや「ミーハー」的な情報誌に見えるとしても、若者に普段気がつかないまちの魅力を知ってもらうこと、何よりもまちに関心を持ってもらうことが最優先課題と考えた結果である。次回はヤングママを対象に、同じ趣旨の情報誌を企画する予定となっている。

成果物

※写真をクリックすると『あびこいタウンガイド』がダウンロード・閲覧できますが、容量が大きい(約10MB)のでご注意ください。

あびこいタウンガイド No.2【Early Spring 2015】
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  • あびこ観音 節分祭-日本最古の伝統を誇る厄除行事「節分厄除大法会」-
  • あびこ観音「節分祭」 おみやげセレクション
  • 特集 大切な人と、気の合う仲間と、あびこをめぐる!
    PLAN【1】あびこでデート(もっと好きになれるまち、あびこでデート!)
    PLAN【2】あびこで女子会(女子会の前に、まち歩きでウォーミングアップ!)
    PLAN【3】あびこでアソブ(男同士のノリなら、次々にアソビが生まれる!)
    my favourite abiko shop(大切な人と一緒に行きたい!みんなに教えたい!個性派店)

※最新情報はTwitterでも随時配信中→@GATSUN_1(学生が運営)

あびこいタウンガイド No.3【Spring 2015】
abikoi-townguide-no3
  • あびこママ×4対談「私、この街でおばさんになるって決めました!」
  • ママ友さそって! 親子で気軽に! EVENT/TOPICS
    ●ヨガ ●手作りワークショップ ●整体 ●からだの教室
    ●スクラップブッキング教室 ●大阪市立大学のボランティアサークル
  • 今日、食べたい! あびこ おそうざいセレクション

※最新情報はTwitterでも随時配信中→@GATSUN_1(学生が運営)

担当教員が授業を振り返って

h26-gatsun1-3タウン情報誌が若者のまちへの関心を高め、どのくらいまちの活性化に結びついたかは今後の調査に譲ることとして、大学、学生側の成果としては、以下の点が挙げられる。

  • 現場の課題、問題に格闘して「ガツン」という体験をするという趣旨からすると、やや問題が大き過ぎて、捉え所がなかったかもしれない。
  • 学生は商学部(4人)を始めとして、経済学部、文学部、理学部、医学部、飛び入り参加の法学部が各1名で、学部の壁を越えた交流となり、まさに異能の集団による協働が実現された。
  • 学生たちの「感性」を尊重、斬新な表紙のデザイン、紙面構成、写真も写真部などの協力を得るなど、学生らしい、若い「感性」溢れる内容となった。
  • まちづくりやコンセプトの議論に時間をかけ過ぎたために、タウン情報誌の作成期間がタイトになった。学生たちは、正月休み返上で取組むことになり、その頑張りに驚かされるとともに、進め方において今後に課題を残すことになった。

【担当教員】
大阪市立大学大学院 経営学研究科 加藤 司