4. 成果と実績

地域と大学との関係における成果・実績

  • 今までは、研究ベースで教員の個別の取り組みとして、地域に入ってきていたが、職員協働をベースに、両者の関係が見える化したこと。
  • 双方にとって、このプロジェクトが、新宮市と2大学と共同事業であり、現場においても大学においても、この事業への協力体制が気持ちよく機能することになった。
  • 大学と市役所、地域との組織的連携というのが、双方の認証のもとに行えたこと。
  • 出前めきめきでは、研究ベースではなく、教育ベースで、地域の小学校と協働できたことも、継続性の担保として重要な成果。
  • 大学祭での出店も、組織間の連携において初めて実現したことであり、大学側でもこの取り組みは注目された。
  • そうした取り組みをオーソライズする域学新宮実行委員会の存在と、その機動力は大変有効に機能した。

地域の成果・実績

  • 新宮市と大学の連携が公式的に保証されている中での事業であったため、市役所的には関連部署の協力を大変得やすい構造となった。
  • その鍵は、域学新宮実行委員会の存在であり、調査の協力や、実施にあたって、大変有効に機能した。
  • 多くの聞き取りやインタビューで、100箇所以上の公民問わない「交流」が実施された事実の重みは今後に継承されると思われる。
  • 事実ではわかっていても、これを活字化、分析、グラフ化、図化することによる、事実や問題の再認識に、こうした学生の調査とレポートが寄与することを実感できた。
  • 今後の施策形成の上で、プロセスの記述とそのデータの共有化は、役所のほうでも重要視していきたい。

大学の成果・実績

  • 報告書としては3部構成(①+②+③)で合冊し、全体の総括を行う形式で刊行。
  • 両大学の取り組みの成果を刊行物として、公的に位置づけることができたことは、意義深いものと認識している。

①土地力:地理学チーム ②土地力:社会福祉チーム ③子どもまち学習:都市計画チーム

報告書「次世代エンパワーをめざす学修力、生活力の育成を通じた包括的セーフティーネットの生成」

実施した事業タイプ(合宿型)に対する評価・考察

  • 合宿型は、5泊6日を標準と設定し、この日程で2回、4泊5日が1回、2泊3日を3回行っている。学部と院との合同や、他学部、他大学院生の相互交流もあった。
  • 人数的にも教員やサポートスタッフを入れて1回の合宿につき、最小で9名、最大で12名となった。
  • 少々短期間の設定であったが、宿泊受け入れ側も万全の体制をひき、子どもたちとの交流もあり、負担感はそれほど大きいものではなかった。
  • 宿泊地は、ほぼ3児童館で行ったが、すべてにおいて充実した宿泊サポートを行ったと評価したい。
  • また、宿泊地と調査地との交通についても、公共交通機関がほぼ絶無なエリアも多くあったため、公用車がフル稼働し、効率的な移動が可能となり、迅速な調査や移動が保証された。

反省・課題・展望

  • 土地力を学ぶスタディツアの形成に関して、まずは実態を、地域に入り込んで抉り出すことに注力したことで、学生にとって、問題の発見とその解明という調査の醍醐味を得たことは間違いない。問題の森の分け入ったが、その案内路をスタディツアまで持っていくには、時間を要し、それが地域の賦活にどうつなげるかは、来年度授業への課題である。
  • 子どもまち学習ワークショップに関して、子ども目線になり、未知の都市での街歩きワークショップを企画する学生、教員にとっては挑戦的であった。課題は、小学校高学年が、新宮のよいところ、地形、歴史をどのように見つけ出し、実感し、表現するか、について、ガイド側の力量が問われた。土地力とも連携した学生側の力量アップが必要である。
  • 実験農場の取り組みは、大学祭での交流も含め、農場体験として始まったばかりであるが、地元NPOとの連携により、地域農耕環境再生の有為な取り組みになると期待している。来年度授業として継続的に位置づけている。
  • 出前めきめきプログラムは、防災意識の高い地において、教える側教えられる側ともに、やりがいのある試みとなっている。
  • 受け入れ側の事務と大学側の事務サイドの緊密な協働で、たいへんスムーズに事業が進み、今後の展開への仕掛けづくりやファンドの獲得も、実現可能性は高いものと思われる。