OLYMPUS DIGITAL CAMERA 平成29年8月19日(土)、海遊館ホールにおいて、大阪港開港150年記念講座「難波津、住吉津、河港都市から大大阪築港」を開催し、200名以上の方にご参加いただきました。

この講座は、本学文学研究科に所属する教授ら3名が、文学・歴史学・都市開発計画というそれぞれの専門分野の観点から大阪港の歴史について語る、リレー形式の講座として開催しました。また最後には講師全員によるクロスディスカッションを行い、河港都市大阪の魅力・実力を改めて確認しました。

まずはじめに、薮内 弘大阪市港湾局長より、開会のあいさつをいただきました。大阪港の始まりと変遷についての概要のほか、国際貿易港としてだけでなく、国際観光拠点としても栄える今日の大阪港について紹介がありました。

小林先生 「信仰空間としての難波の海」/小林 直樹教授(文学研究科)

事前に配布したレジュメ資料をもとに進められ、平安時代から信仰の対象とされていた難波の海にまつわる様々な文献の記述を確認しました。また、世に知られている物語とは違うオリジナル版一寸法師のストーリーには、多くの人が驚き、笑いがこぼれる場面もありました。

「古代・中世・近世の都市大坂と港湾 -地形からさぐる港町の変遷-」/仁木 宏教授(文学研究科)

地図や絵図をふんだんに盛り込んだ投影資料で参加者の目を引き付けました。古墳時代以前の堆積による地形の変化や、中世の水路・航路としての発達、豊臣時代の街路・交易拠点としての発展など、それぞれの時代背景にも触れながら、上町台地・難波宮・渡辺津・木津・天満など、いくつかの土地に注目して解説がありました。

★仁木先生
★水内先生 「河港から外港への大転換と大大阪の発展」/水内 俊雄教授(都市研究プラザ兼文学研究科)

明治以降、近代に進められた港湾地区の都市開発の変遷を辿りました。築港に伴い、鉄道・電気といった市営事業と工場・娯楽などの民間事業とがいかに関係して都市開発を進め、共に成長してきたかについて語られました。また、地図のほか航空写真も使って、開発当時の町の様相などを確認していきました。

講師3名によるディスカッション「河港都市大阪の魅力・実力の再発見」

水内俊雄教授による進行のもと、各講義を振り返り、 古くからの大阪の町と港との関係やその魅力について改めて確認しました。また、それぞれの専門とする時代ごとの特徴や違いについて話し合うことで、港がもたらした意味の変化あるいは繋がりを再発見することができ、有意義なディスカッションとなりました。

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最後に、公立大学法人大阪市立大学の京極 務副理事長より閉会のあいさつをいただき、港とともに発展する都市のシンクタンク機能としての大阪市立大学の役割や、随時実施している公開講座や履修制度について紹介がありました。

今回は異なる専門分野の講師によるリレー形式での講義でしたが、参加者はどの話でも資料に見入ったり、メモを取ったりと熱心に耳を傾けており、関心の高さが伺えるイベントとなりました。